英語で日本紹介

【日本の食べ物を英語で】スピーチに使えるフレーズを知っておこう

YUICHI
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日本食は訪日外国人旅行者にとって楽しみのひとつです。外国人にとってお馴染みの食べ物、そうでない食べ物を確認しておきましょう。

こんにちは。全国通訳案内士のYUICHIです。

2013年に日本食が無形文化遺産に登録されたことで、和食は海外でますます身近なものになりました。

また、日本を訪れる際に和食を楽しみにしている外国人旅行者も少なくありません。

また、今後は皆さんが外国人旅行者と接する機会も多いはずです。

今回は、記事を前編と後編に分け、代表的な日本食に焦点をあてて、どのように説明すればいいか解説していきます。

主に英会話中級レベル程度の方を対象に解説します。

要点さえ理解すれば、日本の料理や食材について簡単に説明できるようになりますので、ぜひ最後まで目を通していただければと思います。

それでは早速見ていきましょう!


日本語そのままで通じる食べ物

まずは日本語の単語そのままで通じやすい日本料理と食材を紹介します。

sushi(寿司)

外国で有名な和食の代表格ですね。アメリカ、オーストラリア、ヨーロッパ、中国、東南アジアなど日本人に馴染みのある、またはよく行く国・地域であればかなり高い確率で通じますよ。

もし、sushi を知らない…という人がいたら次のように説明しましょう。

A small cake of vinegared rice topped with a piece of raw fish fillet
(生魚の切り身が載せられた小さな酢飯のかたまり)

え、米なのに cake(ケーキ)…?って思う人もいるかもしれませんね。

実は、英語の cake は日本語のケーキよりも広い意味を持っており、「ひとかたまりの物」というニュアンスも含まれているのです。

ただし、上の例文のように of(~の)を付けて具体的に何がかたまりになっているのかを説明してあげないと、本当にケーキの意味になってしまうのでご注意を。

tempura(天ぷら)

元々、天ぷらは16世紀にポルトガルの宣教師が長崎の地に広めた食べ物であり、ポルトガル語の “temperar”(油で固める)という言葉が語源です。そもそも西洋からやってきたものなので、オックスフォード英語辞書にも英単語として載っているほどです。

そのため、外国人にもイメージしやすい日本語のひとつではないかと思います。

sukiyaki(すき焼き)

sukiyaki も海外でよく知られた日本語のひとつです。その理由は、坂本九という昭和の大物歌手の「上を向いて歩こう」という曲の英語版タイトルが sukiyaki だからです。

残念ながら、料理を意味する sukiyaki と曲の sukiyaki の関係性は謎です…。(原題の「上を向いて歩こう」では海外で覚えてもらいにくいから意味もなく sukiyaki と付けたという説もありますが)

とはいえ、外国人の方にとっては覚えやすい単語なので、ちゃんと料理の内容を説明してあげて馴染んでもらいたいですよね。

料理のイメージをつかんでもらうなら、以下のように説明しましょう。

A pot dish which contains sliced beef and vegetables stewed with rich broth.
(スライスされた牛肉と数種類の野菜を濃い目の出汁で煮込んだ鍋料理)

難しければ、太字の部分だけを使って pot dish with beef でも通じます。

tofu(豆腐)

豆腐は低カロリーで高タンパク質なので、ヘルシー食材の代名詞のような食材ですね。健康志向の強いアメリカでも大変認知度の高い食材として知られています。

とはいえ、何でできており、どんな料理に使われるかくらいは説明できるようにしたいもの。以下は辞書の定義です。

a soft white food made from soya beans, used in cooking instead of meat.
(ロングマン現代英英辞典)

「大豆で作られた、白くて柔らかい食材。肉の代わりに使われる」とありますが、日本だと、実際のところはどうでしょうか…(笑)

豆腐の使い方について以下のように説明します。

Tofu is an ingredient usually added to miso(soy bean paste) soup or nimono(traditional black stew), or is eaten as it is with soy sauce.
(豆腐は味噌汁や煮物に入れる食材としてよく使われます。または醤油をかけてそのまま食べます)


日本固有の料理・食材はきちんとした説明を

先述の単語は海外でよく知られているので理解してもらいやすいのですが、以下の料理・食材はしっかりと説明しておきましょう。難しい場合は、太字のところだけでも伝えれば理解してもらえるはずです。

onigiri(おにぎり)

A rice ball made of white rice, formed by hands into triangle or cylindrical shapes and usually wrapped with seaweed.(白米でできたボール状の食べ物。手で三角や円錐形に整えられる。たいていは海苔で包まれている)

donburi(丼ぶり)

A bowl dish with rice topped with various sorts of ingredients such as egg and chicken, beef, pork, fish fillet etc,.(大き目のお椀に入った米料理。米の上に卵と鶏、牛肉、豚肉、刺身など様々な種類の食材がトッピングされる)

okonomiyaki(おこのみ焼き)

A pizza-like food made from batter typically including pork or seafood and shredded cabbage. (ピッツァのような形状の粉もの料理。材料には豚肉またはシーフード千切りのキャベツを使う)

nabe(鍋)

A Japanese-style pot dish adding various sorts of fish or meat as well as vegetables at once. They are slowly boiled in flavored stock. In Japan, the dish is popularly considered the most sociable way to eat with friends and family surrounding the dish.(日本風の鍋料理。魚、肉、野菜を味付けされた出汁に一緒に入れてゆっくり煮込む。日本では友達や家族と鍋を囲んでワイワイ語り合いながら食べるのがよいとされている)

以下は日本固有の食材として使われているものです。

gobou(ごぼう)

A greater burdock. In Europe and America, it is not commonly used it as an ingredient. However, as it contains a big amount of dietary fiber having relatively few calories and is widely consumed in Japanese dish. It can be typically added to tempura dish, miso soup or Japanese style pilaf (ごぼうは西洋で材料として使われることはあまりないが、食物繊維を多く含んでおり、カロリーも低いため、日本料理ではよく使われる。天ぷらの具材として使ったり、味噌汁や炊き込みご飯に入れることが多い)

konyaku(こんにゃく)

It refers to a jelly food made from the corm of konnyaku potato, which is known as “devil’s tongue” or “voodoo lily” in western countries. As the food has much health benefit, it is widely used in Japanese cuisine such as oden and sukiyaki.   (こんにゃく芋を原料として作られるゼリー状の食べ物で、西洋では「悪魔の舌」や「呪術用の花」として知られている。日本では、体に良いことからおでんやすき焼きの具材として使われている)

西洋ではおどろおどろしいものとして認識されているものが、日本では健康に良いとしてありがたがられているところが興味深いですね。


日本は麺の種類が豊富!それぞれの特徴は?

食文化の豊かな日本は麺の種類も豊富です。

それだけに、外国人のお客様にはそれぞれの麺の特徴についてしっかり理解していただきたいですよね。

「麺料理」を英語に訳すとヌードル(noodle)でよさそうな気がしますが、正確には “noodles” のように複数形で表現します。

日本食の麺料理といえば、うどん、そば、ラーメンなどバラエティー豊か。いずれも日本固有の食べ物なので、そもそも訳語なんてあるのだろうかって思いますよね。

外国人の方に紹介する際は、まずそれぞれの麺料理の特徴を説明した上で、料理名+ “noodles” を訳語に充てるのが一番良いでしょう。

udon noodles, white noodles

Udon is a sort of noodles made from wheat. They look white and is usually hard and thick.  served with traditional Japanese broth or sometimes served cool with salad.
(うどんは小麦から造られる麵の一種です。見た目は白く、たいてい太くてコシがあります。日本の伝統的な出汁に入れて出されたり、冷たくしてサラダと一緒に出されることもあります)

うどんは見た目が白いので “white noodles” でも通じると思います。

soba noodles, buckwheat noodles

Soba is a sort of noodles made from buckwheat. They are usually thinner and softer than udon and served with traditional Japanese broth as well as udon.
(そばは、そば粉から造られる麺の一種です。たいてい、うどんより細くて柔らかいです。うどんと同様、日本の伝統的な出汁に入れて出されます)

 

“wheat noodles” と言ってしまうと、うどんもラーメンも含まれますが、そば粉を使っているのは、そばだけなので “buckwheat noodles” と言っても誤解されないです。

ramen noodles, chinese noodles, ramen

Ramen originates in China and came into Japan in the early 20th century. Afterwards, they developed into unique noodle dish which cannot be found in other Asian countries. The noodle dish has many variations of broths from soy-sauce based, miso based to salt based as well as regional variations.
(ラーメンは中国が起源になっており、20世紀初頭に日本へもたらされました。その後、他のアジア諸国には見られない、独特な麺料理として発展をとげていきました。地域による違いのほか、醤油、みそ、塩などスープの種類も色々あります。)

 

ラーメンも今や世界的に有名な食べ物になったので、”ramen” だけでも通じると思いますが、通じない場合は “ramen noodles” と言って麺料理の一種であることを理解していただきましょう。ただし、”ramen” は単数形、”ramen noodles” は複数形なので動詞の活用にはご注意を。



お客様が習慣上、宗教上、健康上の理由で食べてはいけないものを把握する

外国人の方をご案内するときに、絶対知っておかなければならないことのひとつにフード・ダイバーシティという考え方があります。

世界にはイスラム教、ユダヤ教、ヒンドゥー教など様々な宗教があって、それぞれの信仰心に基づいて食べてはいけないものがあります。また、ヴィーガンやベジタリアンのように食事制限をしている方、アレルギーをお持ちの方など、外国人の方の食習慣は多種多様。

しかも日本は食文化が豊かな国です。中には外国人観光客が受け入れられない食材や調理法もたくさんあります。

たとえば、イスラム教徒の方にとって豚は神聖な動物です。チャーシュー麺や野菜炒めの豚肉など、明らかに豚肉を使っていると分かっているものだけでなく、豚骨ラーメンのように見えない形で豚を使っていても NG となります。

今回の記事では詳しい話を割愛させていただきますが、日本の食べ物を外国人に紹介するときやレストランへ案内されるときは、くれぐれも材料や調理方法を確認することを怠らないでください。


地元の名産を英語で説明してみよう

僕の地元、富山県には最高地点で標高3,015メートルの大汝山(おおなんじやま)を抱く北アルプスの山々が連なり、深さ1,000メートル以上で「天然のいけす」と呼ばれる富山湾があります。

富山県はそのように豊かな自然環境の中に恵まれているため、美味しい食材や料理が数えきれないほどあります。

そこで最後に富山県の代表的な料理を英語で以下に説明します。外国人のお客様を富山県へご案内する機会があれば、ぜひ活用してみてくださいね。

Kobujime(昆布締め)

Kobujime is Toyama’s specialty which contains preserved sashimi (fish fillet) wrapped with kelp from Hokkaido. It is a good way not only to preserve it but also offer savory taste and chewier texture than fresh sashimi.
(昆布締めは富山の特産品で、北海道産昆布で包まれた刺身の保存食です。刺身を保存するのに適しているだけでなく、旨味と歯ごたえのある食感も得られます)

Rice ball with shredded kelp(とろろ昆布のおにぎり)

Toyama’s rice ball is usually wrapped with shredded kelp instead of dried sea weed which is more popular nationwide. It offers more aromatic smell and a little sourer taste than the one with kelp.
(富山のおにぎりは、全国的に見られるような海苔に巻かれたものより、とろろ昆布で巻かれているものが多いです。海苔のおにぎりよりも香りが良く、少し酸味が効いた味わいです。)

Masu-zushi(ます寿司)

Masu-zushi is a sort of pressed sushi with a round shape. It contains vinegared rice topped with the fillet of pinkish salmon trout. It is usually served wrapped with bamboo leaves which add fresh aroma. In addition, both the rice and fillet offers a profound savory being pressed by a heavy stone before served.
(ます寿司は押し寿司の一種で丸い形をしています。酢飯とその上に載せられたマスで構成されます。通常、笹の葉に包まれた状態で出され、爽やかな香りが寿司にしみ込んでいます。さらにお客様に出される前は重石によって圧をかけられているため、酢飯もマスも深い旨味がしみ込んでいます)



まとめ

今回の記事は以上です。いかがでしたか?

日本には大変豊かな食文化があります。そして、僕たちが日常的に当たり前と思って食べているものは、外国人旅行者にとって非日常的なものです。

時には調理法や食材について受け入れがたく、トラブルの原因を作ってしまうことも。

外国人のお客様はベジタリアンの方やビーガンの方、宗教上の理由である食材が食べられない方、アレルギーをお持ちの方など様々です。

食べてはいけないものを食べてしまって深刻なトラブルを起こしてしまう可能性も否めません。

日本食を安全に楽しく味わっていただくためには、英語による正確・丁寧な説明が必要です。

この記事を読んで日本の食文化について理解を深めていただけたなら嬉しいです。

それでは、良い一日を!

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