わび、さびを英語で説明するのは本当にむずかしい?

英語で日本を紹介

こんにちは。全国通訳案内士のユウナギです。

今回の記事では「わび・さび」という日本語について考えてみましょう。

「わび・さび」

このふたつの日本語は、英語に訳しにくいフレーズの代表格であり、全国通訳案内士試験の受験者をもっとも悩ませる言葉です。

全国通訳案内士試験の2次試験には面接試験があり、「お年玉」、「忍者」、「花見」など、ランダムに与えられた日本固有の文化・風習に関するお題ついて英語で論述しなければならないのですが、

面接官から、”Could you tell me the meaning of wabi sabi?”

という質問がきたら、受験者は「オワタ…」と感じるものです(泣)

それくらい説明のむずかしい「わび・さび」ですが、日本人でも答えられる人はそれほど多くはありません。そもそもどういう意味なのでしょうか。

「わび・さび」とは現代風に一言で言えば、「マインドフルネスということになります。

自分の周りに存在するありとあらゆるものを繊細に感じ取ることを意味します。

まだわかりにくいですよね。。。それでは個別に考えていきましょう。


「わび」=ささやかな日常を愛でる感覚・気持ち

「わび」とは日常に存在するシンプルな物や出来事をありのままに受け入れ、それを好きになることです。

具体的には以下のようなシチュエーションを受け入れたり、美しいとか楽しいと感じたりする感覚のことです。

・これから開こうとするつぼみの状態の桜の花を観たとき、または、満開を過ぎた桜の花びらが、ひらひらと宙に舞っている様子を観たときの感覚。

実は、この感覚は日本人の花見が好きな理由につながります。


「さび」=見た目が不格好ゆえに深い愛着や知恵を感じ取る感覚

次は「さび」について考えてみましょう。

30年以上使い続けている自転車に対する愛着。フレームが錆びついていたり、サドルのカバーはボロボロに剝がれ落ちていたり…。見た目はボロボロですが、長い間使ったものって何か愛着がわきませんか?

「わび・さび」は、日本人だけが持ち得る固有の感覚の代表格です。皆さんも、先述のような感覚はお持ちじゃないでしょうか?

それが理解できれば、「わび・さび」を説明するのが少し簡単になりますよ。

僕が英語ワンセンテンスで説明するなら、

Japanese unique sensibility to admire or cherish simple, aged orimperfect things.

っていう感じになりますかね。それでもまだ小難しいですよね…。「わび・さび」ってなかなか奥の深い言葉だと思いませんか?

それでは、最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。

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