おすすめ教材

【海外の反応】北野武監督 作「首」|英語版タイトルに込められた意味とは?

YUICHI

フランスで開催されている第76回カンヌ国際映画祭「カンヌ・プレミア」部門にて、北野武監督の新作「首」が上映されました。

「首」は、戦国時代の出来事である「本能寺の変」を北野監督ならではの視点で描かれた作品です。なんと構想に30年の年月を費やしたそうですね。

「本能寺の変」というと戦国時代の天下取りである織田信長が、家臣の明智光秀に討たれるという事件でしたね。

北野監督が、そんな大変ショッキングな事件である「本能寺の変」をどのように映画として描いたのか、また海外の反応もとても気になるところですよね。

通訳ガイドをしていると、日本で制作された映画について話題になることも少なくありません。

なので、通訳案内士として外国語スキルを勉強するだけじゃなく、日本の映画の特徴もしっかりと抑えておきたいところですね。

北野版「本能寺の変」のキャスティング

以下は、世界のキタノが描いた「首」の配役です。

織田信長 加瀬亮
羽柴秀吉 ビートたけし
明智光秀 西島秀俊
黒田官兵衛 浅野忠信
荒木村重 遠藤憲一
千利休 岸部一徳

監督は「世界のキタノ」と言われる北野武氏。

そして光秀役に西島秀俊、官兵衛に浅野忠信、千利休に岸部一徳っていうのは役柄のイメージとしてすごくしっくりきますね。この配役には、海外の方の注目度も高かったようです。

余談ですが、北野監督自身が羽柴秀吉を演じているところが少し気になりました。

確か「本能寺の変」が起きたときって秀吉の年齢は45歳くらいですよね。しかし、北野監督ご自身はすでに76歳。

引用元:映画「首」公式WEBサイト

普通に考えたら45歳を演じるのには外見的に無理がある気がしますが、何か意図があったのでしょうかね。

冗長なチャンバラシーンに海外の反応は少し冷ややか?

外国の方のツイートによると、やはり少し拍子抜けした感じだったのでしょうか。配役は素晴らしいが、チャンバラシーンがちょっと大げさだった…という感想のようです。

こちらの方も、映画の内容はやたら冗長な内容で約2時間20分に及ぶ上映時間は少し苦痛だったとのこと。

やはり、好評価を得るまでには至らなかったようですね。世界のキタノの作品なのに少し残念ですね。

「首」の英語版タイトルは?

ズバリ

KUBI

…でした。

一見なんのヒネリもなさそうですが、この作品では、信長への謀反を企てる荒木村重の首を巡って武将たちの様々な思惑が絡み合う様子、ひいては明智光秀が複雑な感情を抱きながら主君である信長の首を獲る決意をするまでの過程が描かれています。

なので、あえて日本語で「KUBI」と1ワードで表現しているところに、作中で表現される重みを感じることができるのではないでしょうか。

近年フランスでは、BENTO、OTAKU、MANGAなどたくさんの日本語が飛び交っているようです。KUBIはあまり馴染みがなさそうですが、フランス人なら辞書で調べてすぐに覚えてくれそうですよね。

「KUBI」というタイトルから、作中で描かれた戦国武将の陰謀や葛藤などを感じ取ってもらえれば、海外の人にもこの映画をもっと楽しんでもらえる気がします。

まとめ

今回は2023年5月23日に開催された第76回カンヌ国際映画祭「カンヌ・プレミア」部門にノミネートされた北野武監督の新作「首」のキャスティングや海外の評価をまとめてみました。

海外の方によると、チャンバラシーンが多くて少し冗長な印象が強かったようですね。

しかし、作品のタイトルに日本語そのまま「KUBI」と銘打ったところに、僕はサムライたちが、本能寺へ向かって突き進んでいく時代のダイナミズムのようなものを感じました。

通訳案内士として仕事を依頼される身としては、もう一度この作品を振り返ってみて、海外の方にも楽しんでいただけるような切り口で作品の魅力を語れるよう心がけたいものです。

それでは、また!

ABOUT ME
Ads by Google
記事URLをコピーしました